園遊会、4年半ぶり開催 令和初 天皇・皇后両陛下が国枝さんらと歓談
天皇、皇后両陛下主催の園遊会が11日、赤坂御苑(東京都港区)で開かれた。春と秋の年2回行われてきたが、天皇の代替わり行事や新型コロナウイルス感染拡大の影響で2018年秋を最後に実施されておらず、開催は4年半ぶりで令和初。雨の中、両陛下や皇族方は約1000人の招待者の間を傘を差して歩き、和やかに歓談された。 天皇陛下は、車いすテニスの第一人者で国民栄誉賞を受賞した国枝慎吾さんに「車いすテニスとパラスポーツの発展に大変なご尽力をなさって」と言葉をかけ、プレー中の体の使い方を質問するなどした。皇后雅子さまは、国枝さんが東京パラリンピックの男子シングルスで金メダルを獲得したことに「本当に素晴らしいご活躍で」とねぎらった。 旭化成名誉フェローの吉野彰さんは19年にノーベル化学賞を受賞したことを報告。天皇陛下は吉野さんが開発したリチウムイオン電池について「本当に素晴らしいものですね」とたたえ、吉野さんが環境問題に貢献したいと意気込むと「温暖化の問題も深刻ですからね」と応じていた。 宮内庁によると、今回は招待者を例年の半数程度に減らし、食事やアルコールを含む飲料の提供も見合わせた。両陛下や皇族方はマスクを着用し、招待者にも着用への協力を求めた。【村上尊一】