Tuesday, June 6, 2023

平城宮跡通る近鉄奈良線 移設計画に「待った」 奈良新知事

世界遺産・平城宮跡(奈良市)を横切る近鉄奈良線の移設計画に「待った」がかかっている。景観改善や周辺の交通渋滞緩和を目的に奈良県前知事の荒井正吾氏らが進めてきたが、4月の知事選で初当選した山下真知事が関連事業の予算執行の一時停止を指示したためだ。山下氏は1200億円以上とされる工事費の費用対効果を疑問視しており、計画の中身を精査中。6月12日に公表する執行の是非が注目されている。 「平城宮跡を通る案をベースに協議していきたい」 5月8日、初登庁した山下氏は、荒井氏が進めてきた近鉄奈良線の宮跡外への移設計画について否定的な見解を示した。就任前の産経新聞のインタビューには、「移設は膨大な費用がかかる一方で、利用者にとっては迂回(うかい)するため目的地に向かう所要時間が増え、メリットがない」としつつ、「電車が宮跡を通ることは観光資源となり、デメリットではない」とも述べていた。 計画の発端は、平成20年に宮跡一帯が国営公園として整備されることが決まったことだ。宮跡内を走る鉄道が景観上の課題として挙げられ、県などは移設の検討を始めた。 当初、近鉄側は移設に消極的な姿勢を見せていたが、29、30年に宮跡最寄りの大和西大寺駅周辺を中心に8カ所の踏切が、交通渋滞を慢性化させているとして、国の「改良すべき踏切道」に指定されたことを受け、県と奈良市と協議。令和3年3月に線路移設を盛り込んだ改良計画を国に提出した。 計画では、大和西大寺駅とその周辺の線路を高架化した上で、宮跡を横切る線路は宮跡南側へ移設し、宮跡南から近鉄奈良駅までの区間を地下化することで8カ所の「開かずの踏切」を解消。宮跡南の朱雀大路への新駅設置も検討しており、42(2060)年度の完了を目指す。4年度予算には基本設計作成のための調査費として7千万円を計上した。 県の見積もりによると、工事費は1260億円。移設先の用地取得のめどは立っていないが、その費用が別途かかることから総事業費はさらにふくらむ見込みだ。宮跡付近はこれまでに多くの奈良時代の木簡が出土しており、新ルート上での発掘調査に時間がかかることも考えられる。 こうした状況から「県の税収増が見込めない中、財源を投じるべきではない」(県議)など、移設に批判もあるが、移設を求める声も上がっている。宮跡の保存・活用に取り組むNPO法人「平城宮跡サポートネットワーク」の鈴木浩理事長は「史跡内を電車が通っているのは本来的には正しい姿ではない。費用対効果だけで評価できない」。ある考古学者も「訪れた人に理解を深めてもらうためにも、できる限り史跡本来の景観を保つのが大切だ」と話す。 山下氏は、大和西大寺駅の高架化による踏切解消は「必要」との認識を示しつつも、「地下化はあまり意味がない」と述べ、今年度予算に盛り込まれていた線路の移設位置を決める調査費(1億2500万円)について、執行の一時停止を指示。執行の是非を判断するため、県の担当者にヒアリングを行っている。 近鉄奈良線と平城宮跡 近鉄奈良線は近畿日本鉄道の前身・大阪電気軌道が大正3年に開業。当初から平城宮跡の存在が認識されていたが、全容は明らかでなかったため、西大寺(現大和西大寺)-奈良(現近鉄奈良)の線路は、遺構が目に見える形で残っていた大極殿跡の土壇付近を避け、南側の農地だったエリアに敷設された。だが、戦後の大規模な発掘調査で詳細な区画が判明し、特別史跡に指定。結果として線路が平城宮跡を横切ることになった。

新型コロナ第9波「すでに来始めている」 奈良県医師会長

奈良県医師会の安東範明会長は18日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの感染状況について、「第9波がすでに来始めている」との認識を示した。現時点で入院病床は逼迫していないが、感染が急拡大すれば逼迫を招くとして、引き続きマスクや換気などの基本的な感染対策を呼び掛けた。 新型コロナの感染症法上の位置づけが8日から「5類」に移行したことに伴い、感染者数はこれまでの全数把握はせず、指定された「定点医療機関」からの1週間分の報告で傾向を把握するようになった。 安東会長は、新規感染者数が4月中旬から増加傾向にあり、県内の医療現場でも陽性率が上昇していることから、すでに9波に入っている可能性があると指摘。その上で、19日に公表予定の5類移行後初めての県内の定点医療機関からの週報について、「どのくらいの数になるか注視している」と述べた。

「さすがオヤビン」松井一郎氏 引退→1時間後に「水を差すようですが」高市自民自滅の奈良勝利は「漁夫の利」

 大阪市長の任期を満了した松井一郎前市長(59)が9日夜にツイッターに投稿。大阪ダブル選で後任の大阪市長も維新・横山英幸氏(41)が勝利し、「横山さんの当選確実が出ました。本日を持って政治家を引退致します。大阪府庁職員、大阪市職員、維新の会の仲間、お支え頂いた全ての皆さんに改めて感謝御礼申し上げます」と投稿した。  引退1時間後には、「せっかくの勝利に水を差すようですが」と投稿。奈良県知事選で、高市早苗経済安全保障担当相が会長を務める自民党県連が高市総務相時代の秘書官を推薦し、5期目を目指す現職と支持が割れて共倒れとなり、維新・山下真氏(54)が初当選したことに「奈良県知事選挙は自民党が割れた事による漁夫の利、山下さんはこれからの4年が勝負ですね」と指摘した。  「冷静な御意見」「厳しいですが、これからですよね」「同感」「さすがおやびん。勘違いしないよう、勝って兜の緒を締める」「そういう風におっしゃるおやびんが好きです」と反応する投稿を集めている。

俳優の奈良岡朋子さん死去 劇団民芸代表

 新劇界を代表する演技派俳優で劇団民芸代表の奈良岡朋子(ならおか・ともこ)さんが23日午後10時50分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。93歳。東京都出身。葬儀は近親者で行った。喪主は劇団民芸演出家のめい丹野郁弓(たんの・いくみ)さん。  1950年劇団民芸の設立に参加。「イルクーツク物語」のワーリャ、「奇跡の人」のサリバン先生など、深みのある演技で存在感を発揮した。大滝秀治さんと共に民芸の代表を務めた。  映画は新藤兼人監督「原爆の子」や黒沢明監督「どですかでん」などで名脇役ぶりを見せた。NHK連続テレビ小説「おしん」のナレーションでも知られた。

トンネルで垂れ下がったケーブルに接触し2人死傷事故 トラック運転の男性を書類送検

 去年、奈良県十津川村のトンネル内でケーブルにバイクが接触し2人が死傷した事故で、トラックを運転していた男性が書類送検されました。  過失運転致死傷の疑いで書類送検されたのは、十津川村のアルバイト従業員の男性(56)です。  警察によりますと、去年5月に男性は大型トラックを運転していたところ、十津川村の「助人トンネル」で対向車とすれ違うためトンネルの側面の壁に接近。  その影響で、壁に固定されていた電気ケーブルがはずれて垂れ下がったものの、そのまま放置した結果、後続のバイク2台がケーブルに接触して転倒したということです。  バイクに乗っていた50代の男性が死亡し、30代の男性も首などに軽いけがをしました。  警察は、車体が壁に接触する可能性がないと思い込み、周辺の状況を確認しないまま壁に接近させたと結論付けました。  一方、警察はケーブルと衝突する事故を起こしたにも関わらず警察に報告しなかったとして、トラックの後ろを走っていた乗用車の運転手(65)も、書類送検しました。

トンネルで『垂れたケーブル』にバイク接触し死亡…「大型車が接触で破断」の可能性も

 去年5月、奈良県十津川村のトンネル内で垂れ下がっていたケーブルにバイクが接触して2人が死傷しました。道路を管理する奈良県は2月13日、事故原因を調査した中間報告書を公表しました。  去年5月、十津川村の助人トンネルで、バイク2台がトンネル内に垂れ下がっていたケーブルに接触して転倒し、50代の男性が死亡、30代の男性が首などに軽いけがをしました。  奈良県によりますと、トンネル内では去年3月から行っていた工事のために、照明用のケーブル6本をトンネルの側面の壁にはわせる形でバンドで固定していましたが、バンドが破断してケーブルが垂れ下がった状態になっていたということです。  県によりますと、バンドが自然に破断することはなく、トラックなどの大型車がバンドなどに当たり破断した可能性もあるとみて原因を調査しています。

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