Tuesday, June 6, 2023

「あっという間に食べ尽くされた」アジサイやシャガの名所、見るも無残に 姫路北部のシカ食害深刻

 兵庫県姫路市北部の安富町や夢前町で、花の名所がシカの食害に遭っている。梅雨の季節に見頃を迎えるアジサイや、山裾にひっそりと咲くシャガ。かつては地域を代表した花が増加するシカに食べられ、その数を減らし続けている。それぞれの地域では、地元有志らによって美しい景観を取り戻す動きがある。(森下陽介)  同市安富町安志の安志加茂神社に隣接する「あじさいの里」。以前は約2万平方メートルに大輪が咲き誇っていたが、2015年ごろから数が減り、今は10分の1の約2千平方メートルでまばらに咲くのみだ。  かつては同神社境内にも多くの花が咲いていたといい、近くの男性は「シカの生息域が南下するにつれ安富でも頭数が増え、アジサイの葉があっという間に食べ尽くされた」と話す。  管理する姫路市の担当者は「インターネットで検索すると最盛期の写真が出てくるので、訪れた人はがっかりする。何とか景観をよみがえらせたいという地元の声は根強い」とする。  シカの侵入を防ぐため、ポリエステル製の網を設けていたが効果は薄く、21年度に金属製の柵に替えた。今年は地元住民らが200本以上の苗を植え付け、同神社の真田慶樹宮司は「今年のシーズンには間に合わないが、花が開く数年後を楽しみにしてほしい」と呼びかける。  食害に悩む地域はほかにもある。同市夢前町山之内地域ではかつて、県道沿いにシャガの花が連なっていた。紫や黄色の繊細な模様が入る白い花を地域の活性化に生かそうと、住民らで一帯を「シャガの里」として打ち出したこともあった。だが、今ではシカにほとんどを食べられ、小さな群生地が数カ所に点在するのみだ。  近くにそびえる名峰・雪彦山に登る登山愛好家らは昨年、景観の復活に向けて山の麓の2カ所に計1200本の苗を植えたが、数日でシカにより全滅。参加した同市香寺町の男性(73)は「シカの被害に遭わなさそうな場所を選んだつもりだったが…。無事に苗を残す方法を模索したい」と声を落とした。

大学1年で未婚の母に 児童館でぽつん…だから作った場所が人気

 佳山奈央さん(31)は、神戸・三宮で子育て支援施設「PORTO(ポルト)」を営む。ガラス張りの開放的な室内。保育士と遊んでいる子どもの傍らで、大人が読書やテレワークをしている。利用者の4割は男性で、映画鑑賞や買い物の間の預かりもしている。 ママ友の輪に入れず…苦手だった児童館  自身は小学6年の長男(12)がいるシングルマザーだ。大学1年の時に未婚で出産。「子どもがいるから諦めたと言いたくない」と覚悟を決め、母や妹のサポートを受けて、ビジネスコンテストを運営するなど学生生活も全力投球した。  卒業後、リクルートで3年間、新築マンションの広告戦略などを担当。2019年に起業を志して退社し、保育園経営などを模索したが、思い通りに進まず、1年間、自分を見つめ直した。  実は児童館など子育て施設が苦手だった。ママ友同士が固まり、輪に入れないと、ぽつんと我が子を見ているしかなかった。「それぞれの親も居心地がよく、知識や趣味など新たな世界を広げられるような施設が必要とされている」。構想が固まった。 利用世帯4万突破、夜もにぎわい  ポルトは20年12月にオープン。新型コロナウイルス禍まっただ中で、児童館は閉じており、「行き場が見つかった」と喜びの声が上がった。口コミで利用者が広がり、23年5月には会員は4100世帯を突破した。  夜はバータイムを設け、スパイスカレー作りやアート鑑賞など大人向けのイベントも開き、子育てを終えた世代や大学生らも出入りする。貸し切りで子ども同伴の飲み会を開く会社もある。「子どもと大人の世界を分けず、それぞれが自分らしく子育てを楽しめる場所にしたい」と思っている。【山本真也】 佳山奈央さん  大阪府出身で姫路市育ち。神戸市外大卒業。趣味は読書と旅行。ポルトは神戸市中央区八幡通4の1の11、電話078・891・3839。定休日なし。

社員旅行中の旅客機内で少女のスカート内を盗撮疑い 大阪空港で48歳男を逮捕 一緒の友人が気付く

 新千歳空港(北海道)を出発する前の旅客機内で歩いていた少女のスカート内を盗撮したとして、兵庫県警生活安全特別捜査隊と伊丹署は2日、道迷惑防止条例違反の疑いで北海道当別町の会社員の男(48)を逮捕した。  逮捕容疑は1日午後0時35分ごろ、新千歳発大阪(伊丹)空港行きの旅客機内で、前方から歩いて来た少女(17)のスカート内にスマートフォンを差し入れて盗撮した疑い。「間違いない」と容疑を認めている。  伊丹署によると、男は社員旅行で旅客機に搭乗しており、通路側に着席。少女と一緒に歩いていた友人が振り向いた際、右手でスマホを差し入れる男の行動を確認し、「盗撮されたみたい」と少女と会話しているのを客室乗務員が聞きつけたという。  離陸後、客室乗務員を通じて同署へ通報。大阪空港に到着後、乗客が全て降りた後に待機していた捜査員が機内に入り、男に任意同行を求めた。男のスマホ内からは少女のスカート内を撮影した画像や動画が確認された。

車に忘れ物取りに行った数分間に…隣室の女性宅侵入で男逮捕 女性が虫よけの揺れ不審に思い通報

 アパートの隣室に住む20代女性の部屋に忍び込んだとして、兵庫県警神戸北署は26日、住居侵入の疑いで、神戸市北区の会社員の男(49)を逮捕した。容疑を認めている。  逮捕容疑は25日午後10時15分ごろ、アルバイト従業員の20代女性の部屋に、無施錠の玄関ドアから入った疑い。  同署によると、女性はアパート前に止めた車に忘れ物を取りに行くため、鍵をかけずに外出。男は女性が戻るまでの数分間に室内へ入ったとみられる。  女性は駐車場にいたとき、アパートのドアが閉まる音を複数回聞いたほか、自室前に戻った際には、ちょうど男の部屋のドアが閉まるのを目撃。自室のドアノブにかけた虫よけが揺れていたことから、不審に思って110番した。署員が男に事情を聴くと、入室を認めたという。

降りたばかりのバスにはねられ、乗客の男性が重傷 あばら骨や鎖骨折る 明石

 21日午後9時10分ごろ、兵庫県明石市硯町3の国道2号で、明石駅発西神中央駅行きの神姫バスが歩行者の男性と衝突した。男性は60歳ぐらいで、あばら骨や鎖骨を折る重傷を負った。  県警明石署によると、男性はバスの乗客で、付近の停留所で降車後、出発したバスの下敷きになったという。バスの男性運転手(53)と乗客20人にけがはなかった。現場は信号のない直線道路。

「駅前で10人がけんかしている」警官27人が急行 事情聴取中に男が巡査蹴り笛の鎖引きちぎる 神戸

 12日午後9時50分ごろ、「阪神深江駅(神戸市東灘区)前で10人ぐらいの男性がいて、けんかをしている」と110番通報が入った。通報を受けた兵庫県警東灘署員ら警察官27人が現場に急行した。  同署によると、男2人組が同駅前で談笑していた男性8人組に対して「何を笑ってんねん」と因縁を付け、うち2人の顔を突然殴った。警察官が到着したときには、8人組に押さえつけられていたという。  2人組のうち1人が、事情を聴いていた東灘署の男性巡査部長(40)の足を蹴り、右肩に掛けていた笛の鎖を引きちぎったため、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。  同署によると男は20~25歳ぐらいで、調べに対して何も話さず、身分証も持っていないという。

路上に横たわっていた18歳女性ひかれ死亡 車運転の会社員を過失運転致死の疑いで逮捕

 5月12日未明に神戸市須磨区で18歳の女性が車にひかれて死亡した事故で、警察は車を運転していた会社員の男を逮捕しました。  過失運転致死の疑いで逮捕されたのは、神戸市垂水区の会社員・大西準二容疑者(54)です。大西容疑者は12日午前1時すぎ、帰宅するために車を運転していた際、須磨区西落合の路上に横たわっていた垂水区に住む専門学校生の女性(18)をひいて死亡させた疑いがもたれています。  警察によりますと、事故直後、大西容疑者の呼気からは基準値を下回るものの0.05ミリグラムのアルコールが検出されたということです。警察の調べに対し大西容疑者は「車を運転中に事故を起こしたのは間違いない」と話していて、事故前に飲酒していたことも認めているということです。警察は女性が路上に倒れていた原因などについても詳しく調べています。

高齢男性、コンビニで説得押し切り電子マネー10万円分購入 店員が走って追いかけ、詐欺被害防ぐ 警察署が感謝状 兵庫

 詐欺被害を防いだとして、兵庫県警須磨署はコンビニ店「セブン-イレブン ハートインJR須磨駅改札口店」(神戸市須磨区須磨浦通4)のアルバイト従業員、辻あかねさん(51)に感謝状を贈った。パソコンのウイルス感染の修理名目で金銭を要求された男性を、約10メートル追いかけて被害防止につなげた。  同署や辻さんによると3月20日夜、80代男性が1人で来店した。男性は電子マネー「グーグルプレイカード」を10万円分購入しようと、辻さんの隣のレジで申し出たという。応対した別のアルバイト男性も被害に遭う寸前であると感じ、「やめた方がいい」などと数分間にわたり説得した。  2人のやりとりを聞いた辻さん。列に並ぶ来店客に対応後、押し切る形でカードを購入した男性を追いかけた。店舗があるJR須磨駅構内を走り、男性に「『カードを買って番号を伝えるのは詐欺』とテレビで言っていた」などと声をかけた。  男性もウイルス感染のサポート費用として、10万円を要求されたと打ち明けた。辻さんは「見逃してはいけないという一心。被害を防げて安心した」と笑顔だった。(千葉翔大)

コンビニでトレカ900枚万引疑い 転売目的、上着の内側に箱隠し車で逃走 自営業の25歳男を逮捕

 兵庫県淡路市内のコンビニでトレーディングカード(トレカ)約900枚を盗んだとして、県警淡路署は9日、窃盗の疑いで、京都市の自営業の男(25)を逮捕した。  逮捕容疑は2月25日午後7時50分ごろ、淡路市内のコンビニで、人気カードゲーム「デュエル・マスターズ」など複数種類のトレカ9箱(1箱約100枚入り、販売価格計5万500円)を盗んだ疑い。「箱ごと盗んだ。転売のため」と容疑を認めている。  同署によると、男は上着の内側にカードの箱を隠すなどして店から出て、車で逃走。防犯カメラの映像などから男が浮上したという。

「わが子は天才!!」兵庫・高砂のカフェで「親バカ展」 子が手がけた絵や紙粘土工作などずらり 主催者「子を思う気持ちはどこでも同じ」

 わが子が描いた絵や、撮影した写真などを親が自慢する作品展「親バカ展」が、兵庫県高砂市米田町古新のカフェ「はま茶」で開かれている。今回が2回目。初回の昨年は、そのユニークさに共感した人たちが同県播磨町や加西市で同様の作品展を開き、「親ばか」の輪が広がった。今年の高砂の会場には「天才」「さすがわが子」などと書かれた紹介文とともに、約30点が並んでいる。(笠原次郎)  主催者は、同カフェが入る建物で美容室を経営する浜田健太さん(44)=高砂市。近隣市町でも「親バカ展」が開かれたことに「子どもを思う気持ちはどこでも同じ。親子の絆を楽しく表現する試みを広げることができた」と話す。  同市の飲食業の広岡可鈴(かりん)さん(35)は今回、1歳5カ月の長女那音(なつね)ちゃんがスマートフォンで「自撮り」に成功した右足の写真を出品した。まな娘のかわいい足が写った写真を自身のスマホで見つけた。「最初は私が撮ったのかと思った。でも覚えがないから、那音のはず。めっちゃきれいに撮れてた」と絶賛する。作品に添えた説明文には「天才です。カメラの申し子です」とつづり、「2歳のお誕生日プレゼントは一眼レフに決まり」と前のめり気味。  会場には、10歳女児がパン店の店内を精巧に再現した紙粘土の工作も。父親は「将来はアトリエを開きたいらしく、プランを語る娘の目がキラキラしています」とした上で、「父親である私が娘の一番のファンです!」と宣言している。  28日まで。午前9時半~午後5時。月曜休み。作品は現在も募集中で、子の作品を1点ずつ持ち込み、子の顔写真、タイトル、親による作品紹介文を添える。出品は無料だが、作品の持ち込みと回収は保護者が行う。     ◇    ◇ ■認知症の父親に代わり出品 50代長女「版画入選うれしかった」気持ち代筆  親バカ展では、認知症の父親(83)に代わり、50代の長女が、小学2年の時にもらった版画の表彰状を出品している。娘を誇りに思う父の気持ちを想像し、作品紹介文で入選時の喜びをつづった。世話をする娘への感謝の言葉もあり、同じ境遇にある人の共感を呼びそうだ。  表彰状を出品したのは、兵庫県加古川市内の女性。1978年の版画展で入選。長縄を跳ぶ自身と友人を描いた作品だったが、残っていない。女性の父は現在、同居する家族が誰か分からないこともあるという。女性は「病気のせいで忘れてしまったことも多いけど、私が小さかったときのことは覚えているはず」と出品の動機を語る。  作品の紹介文では「わしは今認知症で、忘れていることも多いけど、この頃から娘は手先が器用で、創造力が豊かだったことはよく覚えています」と代筆。「『金賞』ではなかったけど、わしにとっては『金賞』も『入選』も同じくらいめちゃくちゃうれしかった」と気持ちを想像して書いた。  紹介文は「いつもわしのケアをしてくれてありがとう」と締めくくられている。女性は「昔は頑固で近寄りがたかったけど、今ではたまに感謝の気持ちも伝えてくれるようになった。身の回りの世話もきっと喜んでいるに違いない」と話している。

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