Friday, December 8, 2023

客船イメージ「都市型リゾート」 長崎マリオットホテル

 来年初頭に長崎市にオープンする長崎マリオットホテルの施設概要を、運営するJR九州ホテルマネジメント(福岡市)が発表した。長崎港を望む建物は客船をイメージ。28室のスイートを始め約7割の部屋にバルコニーを備え、外に出て海風や港町の夜景を楽しめる。JR長崎駅に隣接した都市型ホテルの利便性にリゾート色を兼ね備えた特色にしたホテルという。 長崎マリオットホテルの外観図。客船をイメージしているという=JR九州ホテルマネジメント提供  具体的な開業日や料金は未発表。正社員100人とパート・アルバイト30人を雇用する予定で、正社員については7割ほどの採用が決まっているという。  長崎マリオットホテルは国内で約90施設を手がけるマリオット・インターナショナルの傘下。「マリオット」ブランドとしては国内9カ所目という。マリオットブランドのホテルは東京、名古屋、大阪の都市型ホテル3カ所と、軽井沢や南紀白浜などリゾート地の5カ所があるが、長崎は県都の中心にありながら海や夜景を楽しめ、両者の特長を兼ね備えた施設になる。  客室は5タイプ13種類でスタンダードでも36平方メートルとゆったりした広さを確保。全207室のうち142室にバルコニーがつく。駅や長崎市街地を望む「かもめスイート」や、九州最大級という広さを誇る「インペリアルスイート」(182平方メートル)など多彩な客室タイプが用意される。  利用者を迎えるホテルの顔となるロビーは船の帆をイメージした白を基調に黒をあしらった開放的なデザイン。朝食ビュッフェやランチ、ディナーを提供するオールデイダイニングには、テラス席や個室も設けられる。季節の県産フルーツを使ったカクテルなども提供するバーや、長崎和牛などの鉄板焼きや県産の魚介類を使ったすしを提供するレストランも備える。サイ・ウエスト総支配人は「地元・長崎の人もホテルに来て、食事を楽しんでほしい」と話す。  「長崎に修学旅行で来たという人は多いが、大人になってまた訪れてほしい」とウエスト総支配人。外国人宿泊客は約2割と見込むが、上海や香港との間で就航していた長崎空港の国際線が運航再開すれば、さらに増えるとみている。(寿柳聡)

味の素・TOTOやHOYA、半導体部品・材料の生産増強…高いシェア握るケースも

 食品などを本業とする国内メーカーが、半導体生産に欠かせない部品や材料の生産で存在感を高めている。事業規模は小さいものの、高いシェア(市場占有率)を握るケースも多く、半導体市場の成長を見込んで投資を拡大させている。(経済部 田中俊資) ■ほぼ独占  味の素の「ABF(味の素ビルドアップフィルム)」は、パソコンやゲーム機の頭脳となる高性能半導体の基板に使われる絶縁体だ。主要なパソコン向けではほぼ100%のシェアを持つ。  うまみ調味料の研究から生まれた樹脂の加工技術を使い、1999年に発売した。フィルム状になっており、絶縁体のインクを基板に塗り重ねる従来の製法よりも品質が向上し、工程も削減できる。2021年度の出荷量は17年度の2倍近くになった。  光学機器大手のHOYAは、最先端の半導体に微細な回路を焼き付ける「極端紫外線(EUV)露光」と呼ばれる技術に使う材料・マスクブランクスで世界市場の約8割を握る。回路を焼き付ける際に光を通すガラス「フォトマスク」に欠かせず、EUV向けの生産技術を持つのは世界でもHOYAとガラス大手のAGCだけと言われる。  こうした企業に共通するのが、寡占を背景とした高い利益率だ。味の素の場合、22年度の連結売上高1兆3591億円のうち、ABFを含む「電子材料等」の割合は5%にすぎないが、本業のもうけを示す事業利益では27%を占めた。 ■投資拡大  調査会社の富士経済によると、半導体材料の主要30品目の世界市場は、26年には21年の約1・3倍となる444億ドル(約6・5兆円)に拡大する見通しだ。  各社は生産力の増強を進めており、味の素は2月、ABFの増産に約250億円を投じる計画を打ち出した。前田純男・執行役常務は「技術革新に乗り遅れないように研究を進め、仮に競合相手が登場しても、我々が一番良いモノを提供していく」と話す。  AGCは福島県にある工場の生産能力を3割拡大させる方針で、24年1月の稼働を目指して新たな生産設備を整備中だ。フォトマスクに強みを持つ凸版印刷も、23年度に100億円以上を投じて埼玉県や台湾の工場を増強する。  半導体製造装置に使う部品「静電チャック」を手がけるTOTOも、半導体関連を新たな領域と位置づけて23年度は40億円の設備投資を計画している。  東海東京調査センターの石野雅彦氏は「利益率が高い事業には、『高いものを買わされている』との意識が顧客に生まれる。技術を磨いて新規参入してきた企業にもチャンスが多く、優位性を保つには継続的な投資が欠かせない」と指摘している。

テスラ方式のEV充電、日産に続きホンダも採用…米市場で半分のシェア

 ホンダは7日、北米で販売する電気自動車(EV)の充電方式について、2025年から米テスラの方式を採用すると発表した。日本メーカーでは日産自動車も採用を決めている。他のメーカーも続く可能性がある。  発表によると、ホンダは25年からテスラ方式に対応したEVを発売する。それ以前に販売したEVも、専用のアダプターを装着すればテスラ方式で充電できるようにする。  ホンダは7月、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独BMW、韓国の現代自動車など7社で、テスラ方式と、「CCS1」と呼ばれる米国方式の両方を整備する合弁会社を北米に設立すると発表していた。  調査会社の富士経済によると、22年中の米国ではテスラ方式が約半分、米国方式が約3割を占めるとされる。

キヤノン、初の女性取締役候補に元消費者庁長官…3月の株主総会では「キヤノンショック」

 キヤノンは7日、同社初となる女性の取締役候補者として、元消費者庁長官の伊藤明子氏を選任したと発表した。来年3月に予定する定時株主総会に諮る。  キヤノンは今年3月の定時株主総会で、御手洗冨士夫会長兼社長CEO(最高経営責任者)の取締役再任への賛成率が前年の75・28%から50・59%へ大幅に下がり、「キヤノンショック」と話題になった。機関投資家などから、女性登用に後ろ向きだとの批判が出ていた。

トヨタ・センチュリーにSUV…セダンより室内空間に余裕

 トヨタ自動車は6日、最上級のセダン車「センチュリー」に新たなモデルを追加すると発表した。セダンより車高を300ミリ・メートル上げたスポーツ用多目的車(SUV)型で、室内空間の余裕を高めた。モーターとエンジンを組み合わせた新開発のプラグインハイブリッドシステムで、脱炭素に配慮した。  センチュリーの特性である高い静粛性は受け継ぐ。価格は税込み2500万円で、6日から注文を受け付ける。年内に発売する。セダン車も継続して販売する。

トヨタの工場停止、部品発注システムのトラブルが原因…1万数千台の生産に遅れか

 トヨタ自動車は6日、8月29日に完成車を生産する国内全14工場が一時的に稼働を停止した問題について、部品発注を行うシステムのトラブルが原因だったと発表した。外部からのサイバー攻撃の可能性については、改めて否定した。  発表によると、8月27日からシステムの定期保守作業でデータの削除や整理を行っていたところ、28日にエラーが発生してシステムが停止。29日も復旧せず、工場も稼働できなくなった。保守作業に必要なデータ容量が不足したことが原因という。  29日に容量が大きい代替システムに機能を移管したことで再び発注できるようになり、30日夜までに全ての工場で生産を再開した。  トヨタの国内工場では、海外輸出分も含めて世界生産台数の約3割を生産している。今回のトラブルで、1万数千台の生産が遅れたとみられる。

ヤリスなど59万台リコール=トヨタ

 トヨタ自動車は23日、前輪の緩衝装置の一部に不具合があったとして、小型乗用車「ヤリス」「アクア」「シエンタ」の3車種、計59万4140台(2019年12月~23年5月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。  国交省によると、装置の製造が不適切で、亀裂が生じているものがある。最悪の場合、走行中に部品が破断し、走行安定性を損なう恐れがある。 

「らくらくホン」民事再生=負債1200億円、端末修理停止

 富士通の携帯電話事業を引き継いだFCNT(神奈川県大和市)など3社は30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したと発表した。3社はNTTドコモのシニア世代向け「らくらくスマートフォン」などが人気を集めたが、半導体不足に伴う仕入れ価格の上昇により業績が悪化した。  帝国データバンクによると、負債総額は3社合算の負債額からグループ会社間の取引分を差し引いた計1193億円。  FCNTは同日、携帯端末の修理やアフターサービスを停止した。再開するかどうかは、再建策について協議しているスポンサー候補の意向次第だと説明した。NTTドコモは「アフターサポート体制を整え、販売を継続する」と発表した。 

豊田会長選任、反対推奨=トヨタ株主に米助言会社

 米議決権行使助言会社グラスルイスが、トヨタ自動車の株主に対し、豊田章男会長の取締役選任議案に反対するよう推奨したことが29日、分かった。グラスルイスの基準で「独立している」とみなせる取締役が少ないことが理由で、豊田会長にはその責任があると主張している。  グラスルイスは「十分な数の独立した取締役がおらず、客観性や独立性、適切な監督を行う能力に深刻な懸念を呼び起こす」と指摘。監査役候補3人についても、独立性が不十分だなどとして選任案に反対するよう推奨した。  トヨタは「東証の基準は満たしており、独立性について承認を受けている」と反論している。 

スタバ、サマーシーズン第2弾の新作フードを31日から販売 「ティラミス」「ブルーベリーレアチーズケーキ」など4種

スターバックスコーヒージャパンは29日、サマーシーズン第2弾の新作フード4種を31日から販売すると発表した。ケーキや焼き菓子、サンドイッチの各ジャンルに植物性由来の原料を使ったプラントベースメニューが加わる。 新作として、ジューシーで大粒なブルーベリー果肉が引き立つ「ブルーベリーレアチーズケーキ 」(店内税込み495円、持ち帰り同486円)、アーモンドミルクホイップやソイミルクベース原料を使用した滑らかなクリームと、ほろ苦いコーヒーを組み合わせた「ティラミス」(店内同495円、持ち帰り同486円)、バナナの風味が楽しめ、もっちり食感の「バナナの米粉マフィン」(店内同290円、持ち帰り同285円)、ソイミートを使用し、果実野菜の甘みとスパイスのほどよい辛さが特徴の「キーマカレー 石窯フィローネ 」(店内同510円、持ち帰り同501円)が販売される。

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