おひとりさま終活でやるべき13のこと!身寄りなしでも安心な最後を
■おひとりさまでも終活は必要? そもそも終活とはどのような活動のことでしょう?また、おひとりさまにも終活は必要なのでしょうか? ●終活とは人生の終わりのための活動 終活とは、一般的には人生の終わりのための活動のことを意味します。ただし、決して終わりに向かうためだけの活動ではありません。 「終」には自分自身のラストをプロデュースする、「活」には自分らしさを活かし後悔の無い人生を送る意味も含まれています。 「終活は家族がいる人が行う」というイメージをもっている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。逆に、周囲の人に自分の意思を伝える機会が少ないおひとりさまこそ必要性が高いと考えられます。 終活は必ずやらなければいけないことではありませんが「孤独死を避けたい」「遺品を希望通りに処分してほしい」「葬儀やお墓に関する希望がある」など、自分の死後の希望がある人は終活を行うことで希望通りの人生が送れるでしょう。 ●65歳以上のおひとりさまは年々増加している おひとりさまと聞くと生涯独身の人をイメージしがちですが、配偶者に先立たれてしまった人や子どもがいない人、親族と疎遠になっている人もある意味ではおひとりさまです。 つまり、終活を考える上では、自分の死後の対応を行ってくれる親族がいない人はおひとりさまと考えていいでしょう。 内閣府が発表している令和4年版高齢社会白書でも、65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加傾向であることがわかります。(※1) ■65歳以上人口に対する1人暮らしの割合 ※1:内閣府|令和4年版高齢社会白書を基に作成 2000年には男性8%・女性17.9%でしたが、2020年には男性15%・女性22.1%と増加しており、今後も増加し続けると推測されています。 ●男性でも女性でも終活は必要 終活の必要性を考えたときに、男性女性の区別はありません。重要なのは、死後に自分の意思を伝えることや周囲に迷惑をかけないことです。 男性でも女性でも「自分の死後にこうしてほしい」という思いがある場合は、終活を行うことをおすすめします。 ■おひとりさまが終活を行わない場合に発生するリスク では、おひとりさまが終活を行わない場合にはどのようなリスクが発生するのでしょうか? ●孤独死のリスク 1点目は、孤独死のリスクです。おひとりさまで最も心配されることが孤独死ではないでしょうか? 以下は、国土交通省が発表している東京都区部における65歳以上の孤独死の数です。(※2) ■東京都区部における65歳以上の孤独死数の推移 ※2:国土交通省|死因別統計データを基に作成 2013年は2,869人でしたが2018年には3,867人と5年間の間に1,000人ほど増加していることがわかります。 もちろん65歳以上で1人暮らしをすること自体は問題ではありません。しかし、終活を行わないと自宅で死亡した場合にすぐに発見してもらえないリスクが高くなります。 ●身元保証人や身元引受人が確保できないリスク 2点目は、身元保証人や身元引受人が確保できないリスクです。元気で1人暮らしができるうちは問題ありませんが、入院時や介護施設利用時には身元保証人や身元引受人が必要になります。 終活で万一のときの身元保証人や身元引受人を確保しておかないと、いざというときに治療や介護が受けられないことが考えられます。 ●希望しない人に自分の財産が相続されるリスク 3点目は、希望しない人に自分の財産が相続されるリスクです。財産を残して亡くなった場合は、遺言状を残さないと法定相続人が財産を相続します。相続人がいない場合は最終的に国庫に入ります。 そのため、終活で自分の意思を残しておかないと、望まない人に財産が相続されるリスクが考えられるのです。 ●希望の葬儀や埋葬が行われないリスク 4点目は、希望の葬儀や埋葬が行われないリスクです。人が亡くなった場合、日本では必ず火葬や埋葬を行わないといけません。 葬儀や火葬の手続きをしてくれる人が見つからない場合は自治体が手続きしてくれますが、行われるのは最低限の火葬です。そのため、終活で葬儀や火葬に関する意思を残しておかないと、望まない葬儀や火葬が行われるリスクが考えられます。 ●周囲の人に迷惑をかけてしまうリスク 5点目は、周囲の人に迷惑をかけてしまうリスクです。4点目までは、自分へのリスクですが、5点目は他人へのリスクです。 総務省の発表によると、2012年の段階で65歳以上の認知症患者数は約7人に1人、2025年には約5人に1人になるといわれています。(※3) 認知症になると、今までできていた日常生活が送れなくなる可能性があります。そのため、終活を行わずに認知症になると、周囲の人に迷惑をかけてしまうリスクが考えられるでしょう。 ※3:総務省|認知症高齢者等への地域支援に関する実態調査 ■おひとりさま終活でやるべき13のこと 終活の必要性はおひとりさまも家族がいる人も同じです。しかし、やるべきことにはおひとりさまならではのポイントが存在します。ここでは、おひとりさま終活でやるべき13のことを確認していきましょう。 ●孤独死を避けるための行動を心がける やるべきこと1点目は、孤独死を避けるための行動を心がけることです。孤独死を避けるためには、周囲の人と関わりをもつことや万一の場合にすぐに駆けつけてくれる人を見つけることが大切です。 近くに親族や知人がいない場合は、以下の行動を心がけてみましょう。 孤独死を避けるための行動 訪問看護サービスを利用する 宅食サービスを利用する 見守り家電を利用する 定期的に地域イベントやサークルに参加する 毎朝決まった時間に散歩する など 訪問看護や宅食サービスを利用すれば、スタッフが定期的に自宅に訪問してくれます。そのため、万一のことがあっても早く気づいてもらいやすいメリットがあります。 また、親族が遠方にいる人には見守り家電もおすすめ。見守り家電にはカメラや電球などさまざまな種類があり、一定時間反応がない場合、あらかじめ設定した人に通知が入るようになっています。 他には、地域のイベントやサークルに参加することもおすすめ。定期的に参加している人がしばらく顔をださないと、仲間が心配してくれることが多いためです。毎朝決まった時間に散歩をして、挨拶し合う仲間を見つけるのもいいでしょう。 重要なのは、異変があったときに気づいてくれる人を見つけることです。 […]