急逝のわずか4日前まで番組収録をこなし、1週間後には知人たちとの食事会も予定していた。関西の人気アナウンサーの突然の悲報に、周囲は一様に現実を受け入れられない様子だという──。2月2日、毎日放送の高井美紀アナウンサー(享年55)が、1月25日に急逝していたことが明らかになった。同局関係者が悲痛な声を漏らす。
【写真21枚】スリット入り黒ブラウスワンピ姿の有働アナ。全身。他、ざっくりVネックワンピ生足姿の有働アナも
「おおらかで明るくて、新人の頃から自然と周囲に人が集まってくるタイプでした。後輩の面倒見もよくて、アナウンス室の面々は“しっかり者のお姉さん”が突然いなくなってしまったような気持ちです。そう簡単に立ち直れそうもありません」
別の同局関係者が続ける。
「亡くなる直前、2月に入ってからの知人たちとの食事会を約束していたそうです。彼女不在のまま開かれたその食事会の場で、初めて高井さんの死を知らされた人もいたそうで……。
亡くなったことも、詳しい死因も局内でごく一部の人を除いて伏せられていました。1月中旬に新型コロナに感染し、レギュラー番組を欠席したことがありましたが、局の発表によると、今回はコロナは無関係だということでした」
高井さんは1990年に毎日放送に入局。入社1年目から、夕方のニュース番組のキャスターを担当するなど将来を嘱望される一方、バラエティーや情報番組のアシスタントも務めるなど幅広く活躍した。現在は、『皇室アルバム』のナレーションや、関西ローカルの生活情報番組『住人十色』などに出演し、アナウンス室の副部長を務めていた。
同番組で共演していた三船美佳(40才)は、訃報を受けて自身のSNSに高井さんとの写真をアップし、《もっとありがとうを伝えたかったし大好きってもっともっと言いたかった》と綴った。
プライベートでは、当時病院勤務で、その後、兵庫県内にクリニックを開業した医師と結婚し、2000年に長女を出産した。
「旦那さんとは大学在学中からおつきあいをしていたそうで、円満そのもの。娘さんはもう成人していますが、高井さんの仕事終わりに局で待ち合わせて、一緒に帰ったりしていました」(前出・同局関係者)
同じ局内のみならず、安定したアナウンス技術と温厚な性格の持ち主だった高井さんに憧れる後輩は多かった。そのひとりが、フリーアナウンサーの有働由美子アナ(53才)なのだという。
「高井さんと有働さんは、同じ神戸女学院大学文学部の出身。高井さんが1年先輩に当たります。同大学は1学年300人程度の規模で、在学中から2人は面識があったそうです」(高井さんの知人)
有働アナの同学年には、元・日本テレビアナウンサーの笛吹雅子氏(54才、現・同局解説委員)がいた。
「有働さんと笛吹さんは、1学年先輩の高井さんがアナウンサー試験に合格したことを聞いて、“私たちも頑張ろう!”と決意を新たにしたそうです。有働さんにとってはアナウンサーの道に導いてくれた“人生の道標”のような存在だったと思います。有働さんがNHKに入局してからも、先輩アナを交えて食事に行くなど高井さんとの交流は続いたようです。プロ野球・阪神タイガースの根っからのファンという共通点もありました」(前出・高井さんの知人)
訃報以降、有働アナは沈黙を貫いているが、心の中で高井さんの死の悲しみに暮れているのだろう。高井さんは天国から“後輩アナ”たちの活躍に、きっと目を細めている。
※女性セブン2023年2月23日号