Saturday, March 25, 2023

8500万円の高級マンション管理員も絶句…35歳「エリート会社員」住人が隠していた「恐ろしい本性」

長年勤めた企業を定年退職した五島雅弘さん(仮名・68歳男性)は、最も安い部屋でも8500万円する都内の高級マンションで管理員として働いている。そこでは1ヵ月ほど前から分別されていない燃えるゴミが捨てられており、管理会社は頭を抱えていた。

調査の結果、1ヵ月ほど前に引っ越してきたエリート会社員の川上博さん(仮名・35歳男性)が犯人だと判明したのは、前編記事『8500万の高級マンションに住む35歳エリート会社員、管理員が見たその「ヤバすぎる素顔」』」でお伝えした通り。誰もが「これでトラブルが解決する」と思っていた……。

「プライバシーの侵害だ!」

ゴミの量や中身などを手がかりにして犯人を突き止めた管理組合が、川上さんにゴミ出しの分別マナーを守るよう通告したところ、彼は予想外の「逆ギレ」を見せる。なんと「そもそもゴミを開封して個人情報を突き止める行為はプライバシーの侵害であり、言語道断だ」と猛烈に怒ってしまったのだそうだ。

「今回はゴミを分別しなおす際に、その持ち主を特定するためにゴミからわかる情報を参考にしましたが、ゴミを開封したのは他にも理由があったんです。

前に近隣の別のマンションで、未分類のゴミが原因で管理員がケガを負う事故がありました。一般ゴミに混じって危険物が捨てられていたことが原因だそうです。それからこのマンションでもゴミの分別についてチェックする目的で、管理会社が個別にゴミ袋を開封して確認するというルールが定められたんです。

危険物が混入していないかなど、ごく簡単にチェックするだけなので、開封すること自体は特に問題ないと思うのですが……」

一般ゴミに危険物が混入していた場合、ゴミ回収にあたる職員が危険にさらされるだけでなく、焼却炉の故障にもつながる。とはいえ、家庭から出るゴミは究極のプライバシーである。マンションの管理員がゴミ袋を開封しても問題はないのだろうか?

「ゴミ開封」は違法なのか?

実は、家庭や職場から出たゴミは、集積所に出された時点で「所有権を放棄されたもの」という位置付けである。そのため、出されたゴミが正しく分別されているかどうか確認する目的で、管理員や清掃局の職員がゴミを開封して確認することは違法ではない。

実際に、分別ルールに違反している個人を特定するために開封調査を行っている自治体も少なくないのだ。実際に開封している五島さんも、このように話す。

「確かに、捨てたゴミを見られるのが嫌な気持ちはよくわかります。それまでは私も仕事の一環として、分別されていないゴミだけを機械的にチェックしていました。30戸ほどの小規模なマンションとはいえ、日々出されるゴミは相当な量ですし、たとえば郵便物など個人情報が書いてあるものには触れないようにしているのですが……」

しかし、他人がゴミ袋を開封することを歓迎する人はほとんどいない。マンションの管理員として、日々顔を合わせる人物であれば、なおさらだろう。

五島さんの所属する管理会社は川上さんのクレームに対し、分別のチェックに関しては業務の一環として理解を求めようとしたそうだ。しかし川上さんの怒りは、それだけでは収まらなかった……。

モンスター住民だった

五島さんによると、彼はマンション内で他にもトラブルを起こしていたという。

「川上さんはかなりクセのある方でして……。エレベーターから降りる時に、子どもにぶつかって転ばせたのに謝らないとか、『真上の部屋の住民の足音がうるさい』と何度も何度も管理会社にクレームを入れるなど、いわゆる“モンスター住民”なんですよ」

管理員からの再三の注意喚起にもかかわらず、川上さんはいまだにゴミを分別しないまま出し続けているそうだ。

「業務ですからゴミの分別チェックは続けていますよ。でも、川上さんとは鉢合わせないように気をつけていますね。もし見つかったら、何を言われるかわからないですから……」

そう力なく語る五島さんは、その後も一向に分別されないゴミと、会うたびに開封の件で文句を言ってくる川上さんに嫌気がさし、来年度の契約更新はしないつもりだという。

今年度いっぱいで辞めることを伝えると、「ずっといて欲しかったのに」と残念がってくれる住民も多かったという。後ろ髪を引かれる思いだが、五島さんは「管理員の仕事はもうこりごり」だそうだ。仕事熱心な五島さんなくして、あのマンションの秩序は今後も無事に保たれるのだろうか?

トラブルと隣り合わせで暮らさないために

清掃員やマンションの管理員がゴミ分別のチェックをすること自体は、違法でないといえる。しかし、探偵の調査方法のひとつにガーボロジー(ゴミ漁り)といった手段があるように、ゴミは究極のプライバシーである。そのため、たとえ未分別ゴミのチェックが目的であっても、それを行う際には住民と行為者の信頼関係がなくてはならないものだ。

そしてその信頼関係は、川上さんのような住人が一人いるだけで簡単に壊れてしまう。やはり物件選びの際は「必ずゴミ置き場をチェックするべし」という格言は、とても重要なアドバイスだと言えるだろう。

ぜひ読者の皆さんも、ご自身のお住まいの物件のゴミ処理がどのようになされているか、確認されてみてはいかがだろうか?

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