「阪神2軍春季キャンプ」(7日、具志川)
阪神のドラフト6位・富田蓮投手(21)=三菱自動車岡崎=が7日、プロ初の実戦となるシート打撃に登板した。打者6人と対戦し、29球を投じて被安打0で、得意のカーブで2奪三振。「自分はこれは強さだと確信に変わった」と変化球への自信を深めた。11、12日の紅白戦登板へも意欲を見せて、社会人時代からの先輩である中野との対戦を熱望した。
上々の実戦デビューを飾った。最後の打者となったのは1軍経験が豊富な北條。四球となり5人目の対戦で初めて走者を出したが、“おかわり勝負”で続けて打席に立った北條を、カーブで見逃し三振に仕留めて“プロ初登板”を締めくくった。
カーブ、スライダー、チェンジアップ、3種類の変化球を操り、中でも光ったカーブでは、小野寺からも空振り三振を奪った。「変化球では常にストライクを取れると分かった。真っすぐとカーブのコンビネーションはやっぱりいい」とプロ相手にも通用する持ち味を確認。課題も見つかったとして、「真っすぐが高めに浮きがちだったので、そこを修正して」と反省も忘れなかった。
打撃ケージの真後ろで見守った和田2軍監督はルーキーの力投にほくほく顔で、「こっち(キャンプ)来てからブルペンでも良かったからね。そのままマウンドでも出せた。変化球でストライクが取れるから、あれは大きい」と高評価。さらなるステップアップへ、「もうちょっとスピードが上がってくると、1軍で勝負できるピッチャーになる」と注文をつけた。
11、12日には1・2軍合同で行われる紅白戦に登板予定。「先輩の中野選手と対戦したいなという気持ちがあります。逆に、味方について守ってほしい気持ちもある感じですけど!!」。いたずらっぽい笑顔を浮かべつつ、“侍斬り”に燃えていた。
◆富田 蓮(とみだ・れん)2001年9月6日生まれ、21歳。岐阜県出身。174センチ、78キロ。左投げ左打ち。投手。大垣商、三菱自動車岡崎を経て22年度ドラフト6位で阪神入団。大垣商では1年秋からベンチ入り。三菱自動車岡崎入社後、侍ジャパンのU-23代表に選出。球種はカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォーク。