Wednesday, March 29, 2023

荻原博子 おひとりさま老後の備えは保険より現金!支えてくれそうな人がいないなら、「将来プラン」を立てるべし

生涯未婚率は年々高くなる中、おひとりさま老後へ備えてするべきこととは。経済ジャーナリストの荻原博子さんは、「ひとりだからこそ将来プランの再確認が必要」と指摘します。特に保険料を見直すことが大切らしく――。

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【図表】昨年10月に値上がりした、食品分野の価格改定動向

おひとりさまの老後の実態とは?

●夫の言い分

老後のひとり暮らしは、寂しくない?何ならよりを戻してもいいけど?

●妻のホンネ

お気づかいありがとう。でも心配いらないわ。私はひとりのほうが気楽だから。

これからは、独り身で老後を迎える女性が、ますます増えそうです。

2020年の国政調査を見ると、50歳の時点での未婚率(生涯未婚率)は、男性が28.3%、女性が17.8%と、男性の約3人に1人、女性の約5人に1人が、生涯独身でいるという時代になっています。いまの状況のままいくと、2040年には男性の30%、女性の20%が、一生結婚しないということになるでしょう。

しかも、これは50歳まで一度も結婚したことのない人の比率ですから、夫と離婚したとか死別したという人まで含めると、独身比率はもっと上がるはずです。

「独身貴族」という言葉があります。独身だと、養うべき家族もいないので、稼いだおカネがすべて自分のものになる。そのため、まるで貴族のように優雅な暮らしができるということを示す言葉です。

「独身貴族」などいないからこそ考える

ただ実態は、そうとは言えません。独身男性の6割以上が非正規社員で、新型コロナなど不安なことがますます増えるなか、給料も低く不安定な状況にある人が少なくないからです。

また女性もそう。2016年の総務省の労働力調査によると、35~44歳で雇用されて働いている独身女性190万人のうち、41%の79万人が非正規でした。

人生は、どこでどうなるのかわかりません。ただ、もし離婚をし、再婚せず独身のままでいて、しかも周囲にあまり支えてくれそうな人がいないなら、とりあえず、ざっくりでいいので将来プランを立ててみましょう。

そのためには、まず現状把握をしてみること。

現在の収入、支出、貯蓄、借金、保険などを一枚の紙に書き出し、それをじっくりながめてみましょう。そうすれば、貯蓄の割に借金が多すぎるとか、貯蓄が少ないのに保険が多くて、保険料も支払いすぎなどということが、ひと目でわかります。

独身者の場合、保険も悪くはありませんが、それよりも現金を持っているほうが大切です。重要なのは、できるだけ借金が少なく現金が多い家計にしておくこと。保険は、よほど昔に加入した貯蓄性の高いものでない限り、それほど必要ではないでしょう。

安心するために、人生プランを立てる

以上を踏まえて、もう一度、家計を見直してみてください。そして現状を見直したら、次に、将来についてざっくりと人生プランを立ててみましょう。

いつまで仕事が続けられそうか。どれだけ貯蓄ができそうか。会社員の人なら、どれくらい退職金がもらえそうか。年金はどれくらいになりそうか。

こうしたことから、老後のために、どれくらいのおカネを蓄えておけば安心かという数字が導き出せます。正確でなくてもいいので、目標のようなものを立ててみてください。きっと安心できるはずです。

博子先生の結論!

生命保険より現金が大事!ひとりだからこそ将来プランの再確認を!!

荻原流「いますぐできる生活防衛術」

●ロスを出さない3カ条

(1)買い物は冷蔵庫のなかの写真をスマホで撮ってから

 →冷蔵庫のチェックを手早く済ませダブりを買わない!

(2)メニューが決まっていなければ総菜売り場から回る

 →総菜売り場でメニューを決め逆戻りで野菜売り場へGO !

(3)レジ前で1 品返す

 →「あってもいいかな?」は「なくてもいい」ということ!

※本稿は、『「夫の財布」はいますぐ妻が握りなさい!』(ビジネス社)の一部を再編集したものです。

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