V奪回へ投手陣再建が急務の巨人で5日、先発ローテーション入りが期待される若手2人が戦線離脱。原辰徳監督(64)はキャンプ早々のていたらくに怒り心頭だ。
昨季開幕2戦目で先発した山崎伊織投手(24)、6戦目に先発した堀田賢慎投手(21)がそろってコンディション不良で2軍へ。原監督は「全力で投げられない状況。1軍というのは全力で投げられないような人はいる必要はない。そんな甘い世界ではない」と冷徹に話したが、その裏では「まだ(練習したのは)4日だぞ!」とおカンムリだったという。
怒りの背景にあるのが先発陣の層の薄さ。2軍落ちの両投手に代わり1軍に呼ばれたのは、ともに今季は育成契約となった横川凱投手(22)と戸田懐生投手(22)で、苦しい台所事情が伝わってくる。今キャンプを視察した他球団の編成担当は「菅野、戸郷に続く先発の名前が出てこない。外国人投手が2人入ってもまだ足りない。(昨季は中継ぎの)今村あたりを開幕ローテに入れることになるんじゃないか」と指摘。これで新外国人グリフィン、ビーディーがオープン戦で結果を残せなければ、先発を6枚そろえることさえおぼつかなくなる。 (塚沢健太郎)