西島秀俊主演の刑事ドラマ「警視庁アウトサイダー」(テレ朝系)の2月2日放送分から石野真子(62)が登場。元バーのママで夜の世界に生きる“謎の女”を演じる。
「近年の石野は『やんごとなき一族』(フジ系)の土屋太鳳の母親役など優しい“お母さん女優”として引っ張りだこ。一方で訳アリの悪女や犯人役なども好演し、波瀾万丈の人生が演技に滲み出ている」(芸能記者)
兵庫県芦屋市生まれで、ハンドバッグの製造会社の社長令嬢として育った石野。「桜田淳子みたいにテレビで歌いたい」と16歳で出場した「スター誕生!」では桜田や山口百恵を上回る高得点を獲得。芸能事務所16社からスカウトを受け、1978年にデビューする。
「八重歯と垂れ気味の大きな目が魅力で、キャッチフレーズは『百万ドルの微笑(ほほえみ)』。デビュー曲『狼なんか怖くない』は作詞・阿久悠、作曲・吉田拓郎という力の入れようでした」(放送記者)
ヒット曲にも恵まれ、一躍トップアイドルに。
「ただ、当時は極度の男性恐怖症で、初出演映画『九月の空』の撮影で初めて男性とキスをした際には涙を流していました」(同前)
だが人気絶頂の82年、石野の大ファンを公言していた長渕剛と、事務所や父親の反対を押し切り20歳で結婚。芸能界を引退した。
セミヌード写真にファン騒然
「引退直前には篠山紀信撮影で、清純派のイメージを覆すセミヌード写真が雑誌『GORO』に載り、ネグリジェ越しに『乳首が見えている』とファンが騒然。石野はラジオ番組で『写っていたとは思わなかった』と涙声で謝罪した」(同前)
しかし、結婚生活はわずか1年4カ月で破綻。
「長渕のDVも報じられたが、姑との確執が一番の理由だったようです」(同前)
女優として復帰すると、NHK大河「いのち」や「春日局」などで名脇役として存在感を発揮。そして90年、俳優の広岡瞬と再婚したが、5年半で離婚する。
「結婚後、働かなくなった広岡に愛想が尽きたと報じられた」(芸能デスク)
妻公認の愛人に
以降、交際には慎重になったという石野だが、2002年に新たな熱愛が発覚。
「極真空手の元全日本王者で岸和田市議も務めた男性から猛アタックを受け、妻公認の愛人関係に。約9年間、彼の息子と三人で暮らしていたようです」(同前)
ところが02年末、男性が肝臓がんで入院。
「石野は仕事を休んで正妻とともに看病を続け、一緒に看取りました。正妻は石野に感謝し、葬儀でも親族席に座っていた」(同前)
以降は独身を貫く石野。「流れるままにここまで来ました」と語る芸能生活は45周年を迎えるが、もはや怖いものなんてない?
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月9日号)