練習場に無許可でレッスンを行うプロがいる
ビギナーからベテランまで多くのゴルファーが通うゴルフ練習場。特にビギナーは自分のスイングを確立させようと、ゴルフ経験のある友人や会社の同僚などと一緒に練習場を訪れ、アドバイスをもらいながら練習に取り組んでいる人も多いでしょう。
しかし、中には友人同士を装って練習場を訪れる悪徳なレッスンプロもいるようです。一体、どういうことなのでしょうか。
ゴルフ練習場の中にはプロと契約を交わし、正規のプログラムとして練習場の打席の一部を利用したレッスンを開催しているところが数多く存在します。
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その場合、プロが受講料の数%や打席の利用料などを練習場に支払うシステムになっていることが一般的です。
ただ、そうした支払いを免れて利益を総取りするために、生徒と友人同士を装って練習場に許可なくレッスンを行っているプロもいるようです。
ゴルフ練習場の多くは、許可を出しているプロ以外の人が場内でレッスンを行うことを禁止しています。
全日本ゴルフ練習場連盟の会長を務め、東京都世田谷区のゴルフ練習場「千歳ゴルフセンター」の代表でもある横山雅也氏は、このような無許可のレッスンについて次のように話します。
「本当に友人同士かどうかを見極めることは困難なので、初回の来場であれば正直気がつかないこともあります。ただ、その人がその後、何回も違う人を連れてきていると『怪しいかも?』と思うようになります」
「そのような方にはプロとしての自覚を持って練習場に許可を取っていただきたいですし、レッスンを受ける生徒の方にも信用できるプロかどうか、今一度考え直していただきたいです」
プロのレッスンを受ける場合は練習場の公式ホームページからの正規な申し込みフォームを活用し、誤って悪徳なケースに加担してしまわないよう、ゴルファー側も注意する必要がありそうです。
友人同士で教え合うことはOK! でもルールやマナーを忘れずに
友人同士かどうかを見極めるのは簡単ではないものの、横山氏は「実際、親子や恋人、友人同士などで練習場を訪れるお客さまは多くいらっしゃいます」と言い、次のように話を続けます。
「もちろん、友人同士でアドバイスをし合うことについては、練習場側としては全く問題ありません。特にビギナーの方が1人で練習するのは何かと難しいと思うので、ゴルフ経験のある人と一緒に練習場を訪れ、利用方法やスイングについてアドバイスをもらいながら取り組むのが良いです」
施設や機械の利用方法についてはスタッフに質問すれば確認できますが、技術指導までは練習場側はサポートできないため、上達を求めるであればアドバイスをしてくれる友人を連れていく必要があるでしょう。
また、横山氏は友人同士でアドバイスをし合うときの注意点について、以下のように話します。
「教えることに夢中になって声が大きくなってしまうと、ほかの利用者にも迷惑がかかります。また、スイング時には周囲を確認してから打つようにするなど、安全面にも注意してください」
「そうした注意点さえ守っていただければ、練習場側としては友人同士で教え合うことを推奨したいと思います」
さまざまな人が訪れている練習場では、自分の練習を最優先するのではなく、ほかのゴルファーへの配慮も忘れずにルールやマナーを守って利用するようにしましょう。
ピーコックブルー