Wednesday, March 29, 2023

「勇者ミトマ、再び」「絶対的な宝石」2戦連続劇的決勝弾の三笘薫を英メディアはどう評したのか? 今夏「クラブ史上最高額の移籍」と予測も

現地時間2月4日に行なわれたプレミアリーグ第22節、ブライトンはボーンマスを1-0で下したが、終盤の87分に決勝ゴールを挙げたのは、先週のFAカップ4回戦リバプール戦(2-1)でも後半アディショナルタイムに技巧弾を決めて本拠地アメックス・スタジアムを沸かせた三笘薫だった。

その前のリーグ第21戦レスター戦(2-2)も含め、直近の公式戦2試合でいずれも印象的な足技でのゴールを披露したアタッカーだったが、ここではジェレミー・サルミエントの左サイドからのクロスを、目一杯にジャンプしてのヘッドで合わせるという新たな引出しを開いての得点で、チームを公式戦6試合無敗(5勝1分け)と9連勝に導いた。

決勝点の直前にも決定機に絡んだ背番号22について、ロベルト・デ・ゼルピ監督は「彼は素晴らしい選手だ。彼のクオリティーの高さは生まれつきのものであり、彼の母親こそがキーマンだ。今日の彼は過去の2試合ほどファンタスティックなプレーを見せなかったが、それでも交代させることはできなかった。常にゴールや1対1での勝利を期待させるからだ。非常に重要な存在だ」と、最高殊勲者を、その家族ともども絶賛している。

一方、クラブはSNSで「ジェレミーが素晴らしいボールをカオルに上げ、日本のスーパースターがヘディングシュートを放った」と伝えて、「さらなる三笘の魔法」「キング・カオル」と賛辞を贈り、また公式サイトでは「チームのプレーはこの数試合ほど良いものではなかったが、三笘のようなチームを勝利に導ける選手がいれば、常に希望を抱くことができる」と記述。なお、クラブ主催のファン投票によるマン・オブ・ザ・マッチの選考では、三笘が68.1%の得票率を獲得して他の3人の候補を上回った。

現地メディアの評価も軒並み高く、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は、10点満点の採点では他の多くの選手同様に「7」と単独最高とはならなかったものの、最優秀選手に「残り3分での決勝弾でチームを6位に引き上げた」三笘を選定。「ブライトンが勝利をなかなか掴めない中、決定的瞬間の演出は三笘に任された」と綴った他、彼が直近の公式戦11試合で7得点(リーグ5点、国内カップでそれぞれ1点)を挙げて、チーム最多タイの得点者となったことを伝えている。

英国公共放送『BBC』は、「リバプールをFA杯から追い出した三笘は、残り3分でヘッド弾を放ち、ホームのサポーターの歓喜を巻き起こした」と報じた他、「勇者ミトマ、再び」と表現。また、視聴者による採点では「8.11」と他の選手を大きく引き離しての最高点となり、プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選定された。

日刊紙『Daily Mail』は、単独最高採点となる「7.5」とし、「三笘がまたやってくれた。彼は3試合連続でのゴールを決めて勝利を確実なものとし、ブライトンは別の“宝石”を発見した。川崎フロンターレから彼を獲得した時のコストは、わずか250万ポンド(約4億円)。全く馬鹿げているが、これが南海岸のクラブがタレントを調達する秘訣である」と綴るとともに、三笘が今夏の移籍市場で注目の存在になると、改めて指摘している。

去就に触れたのは、ブライトンのクラブ専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』も同じであり、「ブライトンの1点は日本代表選手がもたらした。モイセス・カイセドとアレクシス・マク・アリステルは、移籍市場における各クラブの真剣な関心の対象となるだろうが、週を追うごとに、三笘も欧州のエリートクラブのひとつに、ブライトン史上最高額の移籍金で加入する可能性が高くなっている。彼は素晴らしい選手だ」と綴った。

スポーツ専門サイト『VAVEL』の英国版は、マン・オブ・ザ・マッチにはペルビス・エストゥピニャンを選択したものの、彼と同じく最高採点の「8」を三笘に与え、「ソリー・マーチ同様、爆発力に欠けたが、可能性には満ちていた。この試合で彼が見せた能力は、シーガルズに勝利をもたらす、適切なタイミングでのジャンプだった。その重要性は、明らかに急上昇している」と評している。

ブライトンの地元メディアでは、『Sussex Express』は「ブライトンは三笘という絶対的な宝石を手にしている。日本代表のウィンガーは、常に最も創造力を発揮する選手であり、チームに勝点3をもたらしたのは、土壇場での彼のヘディングだった」と報じ、個別評価においては採点で単独最高の「9」。寸評は「ブライトが手にした、何たる宝石。最も創造的であり、勝者に値する。スロースタートだったが、試合に絡むようになると、何度もDFを置き去りに。技術的に秀でていた」とポジティブな内容に終始した。

そして『Sussex Live』は、「序盤はボーンマスが彼のサイドでプレッシャーを強めたため、試合から除外されたが、後半に入るとほとんどのチャンスに絡んで相手チームに問題を引き起こした。そして、見事なジャンプでのヘディングシュートが、勝利を確実にした」と振り返り、採点はルイス・ダンクと並んでのチーム最高の「8」となっている。

構成●THE DIGEST編集部

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